2023.04 - 生きるとか


こんにちは、深波です。


陽に透ける木々の緑や青を孕んだ風が心地よい頃になってきましたね。


景色が花の色から緑にうつるさまに、なんとなく桃や杜若といった襲の色目のことを思い出します。

季節を思わせる色や模様を身につけよう!と考えた平安の公家の人達、オシャレすぎる。

生きるのを楽しんでいる感じ、憧れますね。

季節の変わり目には前の季節の色をあえて入れてみて、名残惜しさを表したりなんかもしていたというのを何かで読んだことがあります。

やりたすぎる。

わたしといえば、数着の外さない服を寝ぼけ眼で引っ掴んで着て脱いでの生活ですから。

せっかく五感に訴えかけてくる刺激的な世界に生きているので、それなりに満喫して終えたいですよね。

終わりがくることだけが、すべての生命に約束された絶対なので。


3月の動画


皆さん、3月に投稿しました「猿芝居」お聴きいただけましたでしょうか。


猿芝居 - Covered by 深波


Overdoseに続き、なとりさんの楽曲をカバーさせていただきました。

合理だけを求めて生きようとするのはいかにもこの世の真のように思えますが、実際のところそこまで極められるわけでもなく。

人生はいつも取り越し苦労に無駄な焦りに遠回りに浅ましさに何某に溢れかえっているわけです。わたしはね。

斜め上を睨んで舌打ちしつつも、そんなんしてくるなら逆に楽しんだるわと噛み付いてみるとなんだかんだ楽しかったりします。そのまま生活していたら会わないような人と関わったり、いい感じのお店を見つけたり、鳩と知らない公園の剥げたベンチに座ったり。

特に10代後半〜22歳くらいまでをめちゃくちゃに焦って生きてきたので、ここ最近は外れた道も散歩してやるつもりでおります。

そういう時にぴったりな可愛い靴を手に入れてご機嫌なので、皆さんにもお見せしますね。



かわい〜い。

楽しみを見出して生きる、というとなんだか眩しく思えてしまいます。

わたしはどうもそれとはまた違った結論に至りました。


昔世界史の先生が、思想家が増えたのは当時奴隷制が広まり暇な奴が増えたからだと言っていました。

今のわたしたちはやることは多いながらも、機械や他人に頼むようなことも増えて頭を巡らせる隙間は増えているように思います。

仕事をこなしつつも、ふと思考に隙間が出来ると答えのない問答に向き合ってしまうのです。

呆気なく終わっていく命に向き合ってきて、生き死にというものは大きなトピックになりました。

ただそれはもう今すぐ死んでしまおうか、とかそういうものではなく、生きることって結局なんだ、とかの、そういうものです。

生まれた時から確定である死に対しての意識というものはきっとすべての人にプログラムされていて、それに気づく気づかないの話なんだろうなと。

目の前の向き合うべきこと、向き合いたいことはあるか、そしてそれに心を注いでいく営みが、今のわたしにとっての生きるということです。


皆さんにはありますか?


わたしはとりあえず、この世の知らないことをもっと知りたいです。

音楽も、言葉も、その他のことも、世の中って毎日たくさんの知識が生まれたり更新されたりしていて。

本当につまらないことってきっと少ないんだと思うんです。

知らない、あるいは心が動くようなことを知れなかったというだけで。


わたしは根っからの理系に弱い文型なんですが、理系にて学を積んだ友人たちに話を聞いていると本当に面白いんですよね。

鳩の首元の輝きは構造色だとか、かわいい化粧品の偏光パールの仕組みとか、宇宙の端の認知とか…

常々知らないことの多さに気付かされ己が不勉強を恥じるものの、彼らの巧みな話術もあってかたいへん面白く聞こえるんです。

この世にはわたしが知らないだけで、めちゃくちゃに面白いことがまだまだたくさんある。

それをひとつでも明らかにしていくことが、今のわたしの向き合いたいことです。

今年の夏も、昨年同様上野の国立科学博物館にて特別展を見に行く予定です。うきうき。


知らないことを知ると、世界の輪郭がもっとはっきりしてきます。

その感覚と、日々の何かに仕舞い込んだ知識を結びつけて心を動かせる自分が愛しくてたまりません。

最初の襲の話とかね。

きっとこの膨大な知らないことに溢れる世の中では、死ぬまで世界の半分も知れないのかもしれないけど。

それでも知りたい、だから生きていたいです。

それがお金になるわけでも食べ物になるわけでもないとしても、無駄だとしても、雑学止まりだとしても、知る喜びに優るものはありません。

23歳、人生が面白いです。


長々と綴ってきました。

このあたりで、今日の初めて知ったことを書いて終わりましょう。

爪周りの傷がコンプレックスなのと水仕事でとてもネイルなんて…と思っていたのですが、爪を飾りたい欲に駆られ現代叡智ネイルチップに頼ってみました。

やってみると爪の形や長さが揃うので見栄えが良くなり、ついでに気分も良くなりました。

貼るも外すもめちゃくちゃ難しかったので、爪を労わってやりたいと思います。


それでは、また。